みなさんこんにちは。快眠できていますか?
この記事をお読みだということはお布団の買い替えを検討されていてこちらのブログにたどりつかれたのかと思います。
今回は羽毛布団(またはダウンケット)の選び方ということで、羽毛の知識を深めていただければと思います。
羽毛布団を選ぶ基準はいくつかありますが、まずは基本的な3つのを覚えてください。
・羽毛(中身)
・布団の生地
・キルティング(縫い方)
今回は上記項目の「羽毛」については詳しくお話します。
1,ダウン比率
2,鳥種
3,重量(充填量)
1,ダウン比率は布団の中に入っている羽毛の中で何%ダウンが含まれているかを示す基準です。
この数値は高ければ高いほど保温性が高く、長持ちしますが、値段も高価になっていきます。
ちなみにですが、非常に多くの羽毛布団を触ってきた私としては、布団に使われるダウン比率は90%が価格と性能でベストなバランスだと思っています。
理由を申し上げますと、85%と90%を同じ充填量・同じ生地に入れて比較するとある程度違いがわかります。しかし、90%と93%をそれぞれお単独で触り比べるとプロでも判別がつかないレベルの布団に仕上がります。
※原毛段階で見ればわかりますよ!
そのくせ価格は90%から93%に上がると性能以上に上昇する傾向があります。
これには理由があり、ダウン率を93%以上に上げるための設備を持っている工場が少なく、わざわざ設備を持っている工場に送って加工しなければいけないうえ、そういった工場はある程度大きな工場なのでどうしてもコストが高くなってしまいがちなのです。
もちろんすべてがそうというわけではありませんが一般的に93%以上のダウン率は「趣向品」と呼んで差し支えないものだと言えるでしょう。
2,鳥種は主に2種類「ダックダウン(アヒル)」と「グースダウン(ガチョウ)」があります。
この2種類の性能、価格ともにダックよりもグースが上だと言われています。
しかしながら、こちらも一概にそうとも言えない部分があります。
確かにガチョウはアヒルよりも体が大きく相対的にダウンボールも大きくなり軽くて保温性の高い布団を作ることができます。また、個体数も少ないため希少価値が高く、高級であることは間違いありません。
しかし、単純に温かさが違うかと言われると、実のところそうでもないのです。
布団の温かさとは、実際のところ「どれだけ空気を含むことができるか」がすべてと言っても過言ではありません。空気には高い断熱性があります。発泡スチロールや段ボールが断熱材として使えるのもそのためです。
単純に布団の空気をより多く保持させるためにはダックダウンを多めに充填してあげた方がグースダウンを使って布団を作るよりも安く温かい羽毛布団を作ることが可能です。
とは言えこれは「温かさ」という性能に限ります。
グースの良い点は温かさだけではないところが悩ましいのです。
暖かさ以外のグースのメリットとしては「臭いが少ない」「羽毛の性能が長持ちする」「より軽く高性能な商品を作れる」という点があります。
臭いが少ないのは食性の違いが挙げられます。ダックは雑食性であるのに対してグースは草食性が強いので一般的に油脂分が少なく、臭いが抑えられているという傾向があります。
また、ダウンボールが大きく、形状的な特性により劣化が遅く、ダックよりもいい状態で長持ちします。※専門的には「小羽枝の偏りが少ない」
グースとダックは同じ量の羽毛で布団を作った場合、ダウンボールの大きいグースの方がより温かく作ることができます。これらがグースを選ぶ場合のメリットですね。
これらを理解したうえでグースにするのかダックにするのかをチョイスしていただければと思います。
3,重量(充填量)について、鳥種の項目でも触れましたが、温かさに関して大きな差が出るのが重量です。
同じ羽毛を使っても、1.0kgのものと、1.2kgのものではもちろん保温性が違います。逆に、気密性の高い住居などにお住まいであまり温かくなくても良いという場合には重量を減らしたタイプのものを選ぶと良いでしょう。
一般的に0.2~0.5kg程度を肌掛け布団(ダウンケット)、0.5~1.0kg程度を合掛け布団、1.0kg~1.4kg程度のものを厚掛け布団(又はそのまま掛布団)と呼びます。
重量は用途に応じて選ぶと良いでしょう。
間違っても値段が安いからと言って重量の少ないものを選ぶと後悔しますのでご注意を^^;
さて、いかがだったでしょうか。
今回は羽毛布団の選び方、特に「羽毛」について、私見を交えてお話しました。
今は通販でなんでも購入できる時代になりましたが、たくさん売れている商品が実はあまりお勧めできるようなものではない場合がたくさんあります。
本来羽毛布団は非常に快適な寝具であるはずなのに、偏った知識を流布して販売する業者の影響で本当に良い商品が見つけにくいということがあり得ます。
商品に対する正しい知識を身に着けて、本当にあなたに合ったものを見つけていただければこの上ない幸せです。
それでは今回はこの辺で!
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