羽毛布団のキルトってなんで大切? 羽毛布団の選び方:キルティング編

その他

お店では教えてくれないシリーズも今回で3度目になりました!(勝手にシリーズ化したやつ^^;)

今回はキルティング編ということでまた前回の生地に引き続き地味な内容ですが、羽毛を選ぶうえで非常に重要になってきますので覚えておいて損はないかと思います。

前回の生地の記事にも書きましたが、羽毛の3要素「羽毛」「生地」「キルティング」はそれぞれ以下のような性能に関わるとお話しました。※おさらい

①羽毛=保温性、耐久性、臭い
②生地=通気性、吸湿発散性、肌触り、軽さ
③キルト=保温性、耐久性、ズレにくさ、放湿性など


噂の生地の記事(もういい?)はこちら→ https://cele-ske.com/umou-kiji/158/

キルティングは生地ほどの種類はありませんが、こちらもたくさん種類がありますのでメジャーなものを特徴とともにご紹介させていただきます。

 



①平キルト(タタキキルト)
②立体キルト
③ツインキルト
④完全立体キルト
⑤デュエット(2枚合わせ)

「平キルト」はダウンケットなどに採用されるもので、上の生地と下の生地を一緒に縫い合わせて作られます。縫った部分から熱が逃げるので冬用の布団には向きませんが、夏用のダウンケットなら、ほどよく熱気が抜けて快適に使えるようにこの方式が採用されることが多いです。また、物理的に羽毛がマス目を移動しないので洗濯をするのにも適しています
意外と国内で作るのは苦手な工場が多いので海外製のものが多いのも特徴ですね。

「立体キルト」は今や最もスタンダードなキルティングです。生地に「マチ」を設け、羽毛を充填した圧力でそのマチが立ち上がり、布団の場所による厚みの違いを小さくします。
こうすることで「クールスポット」と呼ばれる縫い目から温かい空気が逃げる部分を減らし、平キルトよりも保温性が高められています
一方で構造上の問題で長年使用すると羽毛が移動し、部分的に羽毛が偏ってしまうという現象が起こります。こうなってしまうと、不足した部分に羽毛を足すか、リフォームして生地を換えてしまう必要があるので結構高くついたりします^^;

「ツインキルト」は立体キルトの上位版で、上と下のキルティングパターンを変更しクールスポットを無くしてしまおうという発想から生まれたキルティングです。
立体キルトではどうしても出来てしまうクールスポットという弱点を克服した良いキルティングですね。
一方で製造に手間とコストがかかるため、やや高価な羽毛布団に採用されることが多いです。
また、羽毛の偏りにも対応していないため、羽毛の偏りに対しては立体キルトと同じです。

「完全立体キルト」は立体キルトから羽毛の偏りを防ぐため、マチに弁を設け、充填とともに羽毛の圧力で弁が閉まり、マス目を独立させることで羽毛の偏りを防ぎます
完全立体キルトの羽毛布団は長い期間快適に使える素晴らしいキルティングです。さらにマス目を独立させることによりマチを高くすることが可能で、クールスポットという弱点も克服されているものが多いです。ツインキルトよりもさらに製造にコストと技術が必要なので高価なキルティングですが羽毛を長持ちさせたい方には是非選んでいただきたいキルティングパターンです^^

「デュエット」と言っても男女で一緒に歌うわけではありません←
2枚合わせという意味で、春・秋用の合掛け布団と夏用の肌掛け布団に分かれており、冬場はこれら2枚を1組にして使用します。こうすることで1年中同じ羽毛を使えるうえ、収納にも有利です。
2枚の間に空気層が生まれ、冬場でも温かく使えますが、生地が2倍必要なので重い上にやはり割高と感じられるものも多いです。
またあまり人気が無いのか種類が少なく、選択肢に乏しいのもデメリットかもしれません^^;

いかがだったでしょうか。
3回にわたって書いてきた羽毛布団選びですが、今回が多分最後です。
ここまでお付き合いくださった方はすでに軽く羽毛マニアの域に足を突っ込んでいるかもしれません。笑

できるだけわかりやすいように書いたつもりですが、読みにくかったりわかりにくかったりする項目も多々あるかとは思います。
改めて読み返してわかりにくい部分は修正したり補足する記事を書いたりする予定なので引き続きよろしくお願いします。

今回の記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。

それではまた!

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